色校正について

今回は印刷物の色校正について難儀した時に得た経験を記事にしようと思います。

 

色校正とは

色校正は普通あんまり耳にしない言葉だと思います。校正というと文章を校正する方が思い浮かぶ人も多いと思いますが、それと同じように印刷物では色味をチェックする必要があります。これを色校正といいます。

この色校正が印刷業界では永遠の命題と言われているらしく、やはりデータでどれほど色を調整しても最終的には紙とインクという物質の問題になってきますから、「データで確認していた色と違うじゃないか!」という現象が印刷の現場では頻繁におきます。そのため、テスト印刷を行なって色味を確認する作業や、画面の色味をなるべく印刷物と近づける(ソフトプルーフとも呼ばれる)作業が行われます。

それでは各々どのようなことが行われるか見ていきましょう。

 

テスト印刷

テスト印刷を行なってからの校正は、実際の色味を確認できる確実な方法ですね。ただしこの方法はお金がかかります。

例えば私が何度か利用したグラフィック社では、複数の校正オプションが用意されていて、色味の精度の順に本機校正>デジタルプルーフ(DDCP)>本紙プルーフというものがあったりします。そして勿論お金も精度が高い順に比例して高くなります。

本機校正は本番と全く同じ用紙、印刷機とインクを使用して印刷しますが、これなどはめちゃくちゃ高いです…美術書など厳密な色の再現が必要な場合に利用されるそう。

普通の人が色校正を利用する場合は近い色味を再現してくれるデジタルプルーフ(DDCP)が現実的かもしれません。

本紙プルーフは非常に安価ですが、色は不正確なため印刷のイメージの確認に使われるようです。

 

ソフトプルーフ

ソフトプルーフは、印刷せずモニタ上で校正作業を行う方法です。ただ実際の印刷物とはどうしても相違が出てくるとは思います。

しかし、印刷物デザインを行う上でモニタを印刷物の色合いにできるだけ近づけるのは非常に大切です。

これから書く調整は私が個人的に行うソフトプルーフの一例なのであしからず。

 

照明の調整

印刷物を確認する時は照明などの環境光の色を調整する必要があります。しかし何を基準に設定するのでしょう?

実は色温度という指標があります。単位はK(ケルビン)で自然光などの朝日や夕日の色温度はおよそ2000K、太陽光は 5000〜6000K程度だそう。

印刷物では太陽光下の色味を基準にするので印刷物を確認するときの環境光は5000Kになるように設定します。そのために出来るだけ外部の環境光を少なくした状態(カーテン閉じたりして部屋を暗くする)で、「昼白色」と呼ばれる明るさの蛍光照明を使用します。

macの色の調整

印刷物デザインはMacでやることが多いのでMacの手順をまとめておきます。まずは「ディスプレイキャリブレータ・アシスタント」の開いてホワイトポイントの設定画面を出すまでを示します。

まず「システム環境設定」を開きます。

次に「ディスプレイ」→「カラー」を選択します。

上記画面で「補正…」をクリックすると「ディスプレイキャリブレータ・アシスタント」が起動します。起動したらガイドに従って進めます。すると以下のようなホワイトポイントの設定画面が出てくると思います。

これで、ホワイトポイントの設定ができます。

5000Kは日本印刷学会推奨規格です。5000Kに設定することで太陽光下の自然な色味で作業できると言われます。ただ長いことMacのデフォルトの設定に親しんでいるとすごい暖かい色に見えるかもしれません。

なお、もし手元に実際の印刷物があるのであれば、それとモニタを照らし合わせながら、5000Kにこだわらずにホワイトポイントを調整してもよいと思います。

私の場合、照明を5000KのものにしてMacのホワイトポイントを5000Kに合わせてあげると印刷物と画面上の色合いがかなり近くなったので、その設定で使用しています。

 

ガンマ値

ガンマ値と呼ばれる画像の階調の応答特性を示す設定があります。Macではガンマ値は2.2となっており、特別な事情がない限り変更する必要はないかと思います。

 

Macの明るさ

照明とホワイトポイントの調整を行なったら、画面の明るさを行います。Macでは皆さんご存知とは思いますが、F2キーとF1キーで調整を行えます。なお私の環境では中程度の明るさで明度が近くなったと感じたのでその設定で使用しています。

なおディスプレイの輝度は80〜120cd/m²程度が適正と言われます。

 

カラープロファイルはCMYK

私は印刷会社に入稿して印刷を行うことが多いのですが、会社会社でカラープロファイルを指定してあることが多いです。

PhotoshopやIllustratorで作業する際はこのカラープロファイルを作業前に設定します。デフォルトではRGBのカラープロファイルとなっているので、設定の変更を忘れずに行いましょう。

現状印刷会社で指定される設定はコート系では「Japan Color 2001 Coated」、マット系では「Japan Color 2001 Uncoated」が多いと思います。

設定方法は印刷会社のページで説明されています。

 

まとめ

今回は色校正についての記事を書きました。色校正をしっかり行うことは無駄な印刷を防いだり、時間削減に繋がるので非常に重要だと思います。もし色味が重要な印刷を行う方などは注意してみてください。

またこの記事で示したソフトプルーフは簡易的に個人的に行なったものなので、厳密なやり方を知りたい時は「カラーマネージメント」について調べてみるとよいと思います。

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